特許M&Aガイド
特許M&Aの進め方
売却方法・価格・準備資料
特許M&Aを検討する際は、会社・事業・特許権のどこまでを承継し、買い手が技術を使える状態にするかを最初に整理します。このガイドでは、売却方法、価格、知財調査、準備資料、実行後の引継ぎを順に確認できます。
特許M&Aとは:権利・事業・人をどう引き継ぐか
本サイトでは「特許M&A」を、特許やノウハウを持つ会社・事業の売却、特許権の譲渡、ライセンス等の活用を検討する際の総称として使っています。法令上の一つの取引類型を指す言葉ではありません。
株式譲渡
会社の株主が変わります。通常は特許権者である法人が存続し、契約・債務や支配権変更条項を確認します。
事業譲渡
特許、契約、設備、顧客対応など対象を特定します。権利・契約・人材の承継手続きを個別に整理します。
特許権の譲渡
対象権利と持分を特定します。日本では一般承継を除き、移転登録が効力発生の要件となる点に注意します。
ライセンス
権利を保持しながら実施を認めます。種類、独占性、対象行為、地域、期間、再許諾、改良発明を検討します。
価格は件数より、買い手が使える範囲から考える
権利があることと収益を生み出せることは同じではありません。対象特許が製品・工程をどう支え、どの顧客課題を解決するのかを説明します。買い手側で必要となる設備、開発、人材、契約、維持費も確認します。
- 特許の価値、事業の価値、会社の株式価値を混同しない。
- 開発費・類似取引・将来収益のそれぞれの前提と限界を明らかにする。
- 既存ライセンスや共有持分による利用制約を織り込む。
- 前払・分割・成果連動など、価格と支払条件を分けて比較する。
一律の売却倍率や「特許1件の相場」を根拠にせず、資料に基づいて案件ごとに検討します。価値評価の3つの方法を詳しく読む。
知財DDでは、保有権利と第三者権利の両方を確認する
対象の特許が誰に帰属し、どの範囲で有効かを確認することに加え、製品・工程を実施する際の第三者特許との関係(FTO)も検討します。自社特許を取得していることだけで、侵害リスクがないとは判断できません。
相談から実行・引継ぎまでの進め方
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希望と範囲を整理
売却を決める前でも、会社・事業・特許のどこまでを対象にしたいか、残したい条件を整理します。
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開示方針と候補先を決める
匿名の事業概要から始め、候補先の用途・人材・設備との相性を検討します。
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秘密保持と資料確認
NDA後も必要な相手に必要な範囲を開示し、資料・質問・回答の履歴を管理します。
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調査結果を条件に反映
権利・契約・事業の確認結果を踏まえ、実行前の解消事項、価格、表明保証、移行支援を調整します。
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契約・実行・技術移転
必要な登録・同意・引渡しを管理し、発明者、設備、データ、顧客対応を移管します。
必要な期間は、権利関係、同意取得、買い手の調査、技術移管によって変わります。契約日だけでなく、取得後に技術を使える時点まで日程を確認します。技術移転・PMIの計画方法。
初回相談の資料と費用
初回は、事業概要、技術の用途、承継したい範囲、希望時期、権利・契約に関する把握状況を整理すれば検討を始められます。未公開発明や秘密の配合・製造条件をフォームへ詳しく記載する必要はありません。
具体的な調査へ進む際には、売却前の知財棚卸し30項目を使って資料と担当者を整理します。準備が終わっていない項目は、未確認として記録します。
譲渡企業様の当センターへのM&A支援手数料は成功報酬を含め0円です。登記・税金等の実費、弁護士・弁理士等への個別依頼費用は別途確認が必要です。買い手側の費用・依頼範囲は個別に確認してください。
特許M&Aのよくある質問
特許だけを売却する方法と、会社を売却する方法は何が違いますか?
特許権の譲渡は対象の権利を移し、株式譲渡は会社の株主を変更します。株式譲渡では通常、権利者である法人は変わりません。技術者、設備、ノウハウ、顧客契約をどこまで承継するかにより、適した方法を検討します。
特許が登録されていれば、高く売却できますか?
登録の有無や件数だけで価格は決まりません。権利範囲、残存期間、対象国、事業への貢献、契約制約、追加投資、引継ぎの実現性を確認します。自社特許の保有と、第三者特許を侵害せず事業を実施できることも別に確認します。
初回の相談で、未公開の技術を詳しく送る必要はありますか?
初回は事業概要、技術分野、承継したい範囲、ご希望からご相談ください。未公開発明や核心となる製造条件などは初回フォームに記載せず、秘密保持と開示先・範囲を確認してから段階的に共有します。
譲渡企業側の手数料は本当に0円ですか?
譲渡企業様が当センターにお支払いいただくM&A支援手数料は、相談料・着手金・中間金・月額報酬・成功報酬を含め0円です。登記・税金などの実費、外部専門家への個別依頼費用は別途確認が必要です。
公的情報と専門家への確認
権利・契約・税務は案件ごとの判断が必要です。最新の手続きは当局の案内を確認し、弁護士・弁理士等に相談してください。
運営:株式会社M&A Do。編集方針。公開日:2026年9月24日。